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2009年12月

百年待っていて下さい

 Sは視線を走らせ、Hがそれにつられるようにわたしを見ると、軽く顎をあげていいました。
「コイツを家に帰して」って。それから、車のキーをHに投げました。キーが弧を描いている間に、わたしは、脱兎の如く・・・・・・ほんと自分でもそうとしか表現のしようがない・・・・・・・駆け出していました。すばやく、自分の荷物(何故だか水色の水筒とか、わたしの持ち物にはないリュックというかデイパックみたいなの)を引っ掴んで。
 幹線道路に架かる歩道橋と駅の跨線橋を上がって下りて上がって下りて、誰かが追いかけてくるのを確かめる暇もないってくらいにひたすら走って走って。オーバー・ニーのブーツの踵が馬の蹄より大きい音を立ててるんじゃないかしら?って変なことが気になりました。あと、息切れするというより、走っている最中から脚に筋肉痛が襲ってくるカンジを味わい、なんだか変って。それから、ホームに滑り込んできた電車に飛び込むと、息は弾んでいて、乗客が、ある人は無関心に一瞥をくれ、ある人は小さな興味を持って視線を遣しました。
 本格的に襲ってくる、疲労感というか徒労感というかモヤモヤしたものと戦いながら何とか立って、自分が駆けてきた方に目を遣りながら、ドアが閉まるのを待っている・・・・・・
 
 あー。夢でした。
 
 一晩中夢を見ているような気がするタイプなのです。わたしってば。もちろん事細かに全て覚えてるってわけじゃないけど。『こんな夢を見た。』って、何篇でも書けそうなくらい。
 
   
 

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