『らんぱに参加しませんか?』
知っているくせに知らないふりをするとか、世慣れていないように振る舞うつもりはありませんでした。だけど安っぽい普請の狭苦しい空間の喧騒の中、
「は?」って訊きなおしました。上の空だったといえばそう。宴は終盤を迎えていました。先より少し大きな声で繰り返すRAN氏の顔をその時やっと見知ったような気がします。
《小鼻が張っているにゃ・・・》
そんな印象を受けました。生々しくひくついているのが恐ろしかったです。
そうそう。知っているくせに知らないふりをするとか、世慣れていないように振る舞うつもりはありませんでした。だけど言葉を失ってしまうことだってあります。
「・・・・・・」って、わたし。
「あ、いい。いい。聞かなかったことにして」って、RAN氏は、「席替えぇぇ」って体をくねらせ、席を移りました。
オトコノコはどうなのかしら? オンナノコは、合コンの後に反省会を開いたりします。
たとえば、二次会になだれ込むことなく静々粛々と終わっちゃった時、または終わらせちゃった時。飲みなおし、夜のティータイムと称して。
たとえば、翌日のランチやティータイム。
たとえば、帰宅途中、メールの遣り取りにて。
単なる罵詈雑言な悪口大会だったりするのですが。
「RAN氏、キモ。・・・・・・容姿風貌に関するものにつき以下省略・・・・・・」
「●●ちゃんの横にも来てたよね?・・・・・・容姿風貌に関するものにつき以下省略・・・・・・」
「大丈夫だった?」
「聞き間違いかな? らんぱに誘われたけど」
「え、わたしもよ」
「らんぱって?」
「・・・・・・」
「!」
「!」
そして知る。
乱交パーティーなるものが、今そこにある危機(?)として、そう遠くはない何処かにあることを。
RAN氏は、知っているのです。百だか千だか数を打てば、お仲間に当たるってことを。
氏は、見限っているのです。合コンの恥はかき捨て、単に狩り場。狩る側にとっては、獲物がどの個体でも大差はないのです。単に欲を満たすだけなら、毒でさえなければ構わないのかもしれません。
《最初の反応で(仲間かどうか、または、狙えるかどうか)判断しているのかも・・・・・・》って考えてしまいました。だって、あの顔ったら目元と口元の表情がちぐはぐで異様だったもの。背筋が凍りつくような気がしました。
結局のところ。氏がほんとに乱パ師なのか、わかりません。あれは露出狂(刑法175条の罪)が相手の反応を窺う表情のようでもあり、単なる嫌がらせ屋なのかもしれません。が、ブラックリストの必要性を実感した合コンでした。
このシリーズの目次ともいえる『The Party Goes On』へ。
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