完全なる敗北
悲しげな瞳には涙が溜まっていた。
「ケータイ教えてくれないの?」
O嬢とは主催した合コンで出会った。
男性側世話人、合コンパートナーのT氏の要望に応えるため、いつもと違うメンバーを集めたかったので、メンバー集めを友人のI子にしてもらった。そういうわけで、パーティーが始まる前に女性ばかりで顔合わせをしたのだ。
I子が連れてきたのは3人。その中で一際目を惹いたのがO嬢だった。はかなげで、世間ずれしていない感じのなかなかの美女だった。
彼女の凄さは女性ばかりの集まりの中でも''自分の庇護者になりうる人間 '' を見つけ出すことだった。そんなわけで、白羽の矢は、オトコ度 №1 ''みみ'' ことわたしに立った。(←本来はかなりイイ線の女なのよ←合コンの時はオブザーバーに徹し、オンナを捨てているだけなんですぅ・・・←ブリ子)
O嬢は合コン会場への移動中、わたしの腕に手を絡めてきて
「みみちゃん・・・」ってウットリとした。(←な、なによ?)
合コン会場でもぴったりとわたしの横に座り、パウダールームに行こうものなら(←オンナは捨てても身だしなみは大切)ついてきた。で、O嬢は個室に入るわけでもなく、メイクを直すわたしをじっと見てた・・・。(←謎の行動)
彼女はオンナが好きなのか? 答えは '' No '' 。
O嬢はわたしのカゲに隠れながら恥ずかしげに、けれど男とよく喋った。男たちは彼女の''Hungry Puppy Look :ハングリー・パピー・ルック ''(←ただの上目遣い)と話術にはまっていた。
「やだぁ・・・」
「ふふっ・・・」
・・・たいしたことは喋らないのだけれど。
知らず知らすのうちに盛り上げ役になってしまっている男性メンバーのAがちょっとエロティックな話をしようものなら、わたしのカゲにさらに隠れて(←わたしは楯?)
「もー、みみちゃん、何とか言って助けてよぉ」・・・な顔をした。(←純情そのもの←エロ話に顔色一つ変えないわたしは男性からはただの朽ちたオバサンに見えたはず)
完全に、場はO嬢にさらわれていた。
彼女以外の女性メンバーはブゼンとし、二次会に流れ込む雰囲気は全くなく、合コンは終了した。
わたしは・・・・・・。
わたしは、O嬢の毒気に当たり、他のメンバーへの気遣いも出来ないほどだった。(←プロデューサー失格)
今までにない敗北感を味わい、しばらくは合コンを主催したくない・・・とまで思った。(←ちょっと大袈裟)
合コン終了後、O嬢をのぞく女性陣は
「反省会をする」と言って夜の街に消えて行った。(←わたしは、部屋でオトコが待っているので帰ろうとしていた)
「Oさんは反省会に行かないの?」って尋ねると
「わたし、あの人たちに嫌われているんだ」って。
あの人たちってI子はわたしの親友クラスの友達なんだけど。
とりあえず、ふたりでお茶(←O嬢はデザート・プレートも食べた。合コンのときは全然食べてなかったみたい。みみはパス←何故かみみのオゴリ。彼女ったらお財布出さないのですもの・・・←当時のみみは株の取引で約130万円の含み損を抱え、バイトによる月収が6万円ちょっとでココロぼそかったのだけど)した後、O嬢を駅まで送り・・・。(←なんで女が女を送らにゃイカンのだ?)
その時、O嬢が言ったのが冒頭の台詞。
「ケータイ持ってないの」って言うと(←当時、マジで持ってなかった)
「わたしのこと嫌いなの?」って。
思わず頷きそうになりながら(←シャレ)首を横に振ると彼女は満足げに微笑んだ。
仕方なくPCアドレスを教えた。(←しかもサブのサブ)
・・・・・・なんというか合コンプロデューサーはイロイロとメンドーもあるのでよほど意気投合しない限り、初めての人にはサブとかサブのサブを教えています。マジでイロイロあるので。電話番号も''ゴメンなさい'' してすぐには教えません。(←O嬢にはキケンな香りがしたので、サブのサブを)
「あ、でもメールチェックし忘れるから返事は気長に待ってね」って言うと何故だか
「みみちゃん、カッコイイ」って言われた。(←???)
O嬢を電車に乗せる頃には(←ホームまで送っていた←なんで?)・・・魂を抜かれたような気分だった。
ところで、I子の反省会は恐ろしいほど盛り上がったらしい。もちろんO嬢ネタで。
「キテると思ったけど、あそこまでとはね」
「場を、っていうか''空気嫁 ''って感じ」
「あんなのに騙される男はバカ」
「正統派美人ってわけでもないくせに美女ぶって」って、他の2人はキツーイ悪口を連発したとか。(←わたしのことも言ってないでしょうね? ←ま、女の悪口はジョークよねジョーク)
I子は
「ゴメン、みみちゃん。Oさんがああいうタイプとは・・・わたしもよく知らなくて。ゴメン」って言い。自信喪失気味のわたしをヨシヨシしてくれた。で、立ち直りの早いわたしは次の合コンに賭ける! と握りこぶしを天に向かって突き上げていた。(←なんでそこまで・・・←ちょっとお馬鹿)
わたし? 基本的に淋しがり屋なのでみんなとわいわい遊べるのが楽しいだけなのです。(^^)
次回、わたしの敗北理由が明かされる。O嬢は・・・・・・。
We'll continue this story in the following number. To <2>
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