いきなり、病院に行くよう薦めるわけにはいかないし
そこに立っていたのは、以前の印象とは異なる彼。実際、
《こんなところに突っ立って邪魔じゃない? 誰よ》って視界の端で捕らえ、通り過ぎてしまってから、それがN...氏に似ていることに気づいたくらい。
そう、似ていました。
けれど少し細い? けれど少し髪が?
30~40分の後。
再びそこを通ると、先ほどの彼が、まだそこに立っていました。今度は正面から顔を見る位置から。人待ち顔のその人は、少し痩せた・・・少し髪が・・・のN...氏でした。こちらの視線に気づいたのか、何か言いかけて、でも声を発しない彼に、
「大丈夫ですか?」って、思わず声を掛けてしまいました。何かの抜け殻みたいだったから。
「え、あ、ええ・・・・・・」ってN...氏。
もしかすると、彼は、今声を掛けてきた女が誰だか判別出来ていなかったのかも知れません。
それから一月半の後。
N...氏の訃報。「若すぎる」死。
死相が出る・・・・・・っていいます。人相に死の近いことが現れること・・・・・・そういうの、あるのかもしれません。
いきなり、病院に行くよう薦めるわけにはいかないし。どうすれば良かったのかって、考えてしまいます。
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